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「20歳の自分に受けさせたい文章講義」を読んでみた感想

投稿日:2020年9月19日 更新日:

「20歳の自分に受けさせたい文章講義」を読んでみた感想

改行なしのものすごい長文メールをいただき、ありがたく読んだものの、いまいち何が言いたいのかわからない…。そんな経験はありませんか?

しかし、逆に自分もそのような文章になってしまっているのかもしれません。普段自分の送っているメールや文章は、はたして自分の思い描いるとおりに、正しく相手に届いているのでしょうか?

「分かりやすく明快な文章をかけるようになりたい」

「自分の文章力に自信を持ちたい」

古賀史健 著「20歳の自分に受けさせたい文章講義」は

そんな悩みを持った方におすすめです。

 

文章とは頭の中のぐるぐるを「翻訳」したもの

 

文章とは、頭のなかの「ぐるぐる」を伝わる言葉に翻訳したもの

 

この一文を読んで思い出したのは、自分の小学校の頃の記憶。読書感想文で「わたしは」と書き出してから、後が続かない…どう踏ん張ってもあがいてもその後がでてこない。あの嫌〜な時間の感覚を思い出しました。

あの頃の自分に教えてあげたい。

「何もないところから、作り出りだす必要はないんだよ」

「自分の頭の中のぐるぐるを分かりやすく翻訳してごらん」

 

そう言ったところで、果たして本当に作文がすらすら書けるようになったかは少し疑問です。しかし確実に心の荷はおりたと思います。何せ、当時の私は一から何かすごい文章を作り出さねばならぬというプレッシャーに心折れそうになっていました。今でも何か文章を書くというと少し身構えてしまいます。

しかし、何かをふと思った時点で書くべきことは頭のなかに「ぐるぐる」として存在しているのです。この部分は、書くことを「ハードルが高い作業」と身構えてしまっている自分にとって、とても勇気づけられるものでした。

だってあとは「翻訳」すれば良いだけなのだから。(でもこれが難しい)

 

論理崩壊をおこさないために

 

またこの本では「論理的に正しく組み立てられているか?」という点が非常に重要であるとも言っています。

 

私もブログの文章を書いている最中、「結局何が言いたいんだっけ?」と毎回迷子になります。(結論迷子)この状態のまま「ま、いっか」と書き進めた結果、冒頭のような「いまいち何が言いたいのかわからない」文章が出来上がるのでしょう。耳が痛い話です…。

 

そこで注目すべきなのが「正しく接続詞を使う」ということ。接続詞は「電車の連接部分」のようなものなのだそうです。確かに、連接部分がないと後ろの車両は止まったまま。文章でいう「論理崩壊」を起こしてしまいますよね。

この本では「正しい接続詞を使う」ことがいかに大切か、また適切でない接続詞を使うと文章がどのようにおかしくなってしまうかを、例文を交えてわかりやすく教えてくれます。

さらにもう1つの解決方法として「文章構成を図解してみる」方法もお勧めだそうです。なるほど、これをしてみればどこで論理崩壊しているのかも一目瞭然で発見できそうですね。

また、「文章の目的をはっきりさせる」ことの大切さも述べられています。私も目的を曖昧なまま書き始め、最終的によくわからない結論に行き着くことが多々あります。最初に目的を明確にしておくことが大切なのですね。

 

文章の構成は映画編集作業だ

 

「文章の構成を考える作業」は「映画編集」のようなものだそうです。

 

ここで思ったのが、句読点の打ち方にしろ、漢字とひらがなの比率にしろ、改行のタイミングにしろ「文章を書く」というのは、ある意味「視覚的にどう見えるかをデザインする」という作業も併せ持っているのだなということ。私はその視点を今まであまり持ってこなかったため、この「視覚的に編集する」という感覚がとても新鮮に感じました。「文章は脚本や俳優の演技であり、文章構成はカメラ割りと編集である」なんだそうです。文章とカメラ割り。なんだか相反する場所に存在しそうな2つの言葉ですよね。

 

しかし、この本では「カメラワーク」次第で同じ状況を伝えても、受け取る印象が大きく変わるという例を多く載せています。その例文を見ていくと、見せ方でこんなに印象が変わるのかと驚きます。

 

また、「原稿にハサミを入れることを躊躇するな」とも書かれています。確かにこの気持ちはとてもよくわかります。「この文章を書くのにこれだけ時間を割いたんだからカットするなんて勿体ない!」と思ってしまいますよね。(ケチ心満載な私は、この“もったいない精神”により時間をかけて考えた文章全部盛り込んでいたりしました…)

文章も断捨離が必要なのですね。

 

また、文章は細部の描写にこそ力をいれるべきとも語られています。本当のリアリティは日常の何気ない面倒くさい細部を描写することによって生まれるのだそうです。

この部分を読んで私が思い描いたのが「ジブリ映画」でした。

ジブリ映画では空や森の背景が美しく、食べ物がとても美味しそうに描かれています。こういった細部を丁寧に描くことが、映画ストーリーにリアリティを持たせることに繋がっている。そういう効果があったとは驚きです。

 

また、細部の描写については、映画ゴジラの例え話がとても分かりやすかったです。

「ゴジラが現実に存在する」という大きな嘘に観客はたいてい疑問を持ちません。しかし、細部の街並みの描写で少しでもおかしな箇所があれば総ツッコミが入ります。

ここに「大きな嘘は許されるが小さな嘘は許されない」という原理が作用しています。(でも何故なんだろう?)

 

小さな情報に誤りがあった途端にその文章の信頼性は大きく失われてしまいます。細かい細部を正確に伝えることの大切さを改めて感じました。

 

最後に「良い文章」とは…

 

この本を知ったきっかけは、ビジネスYouTuberのマナブさんが動画の中でお勧めしていたのを見たのがきっかけです。実際、読んでみてなぜお勧めされたのか理由が少しわかったような気がしました。とても文章を書いてみたい気持ちになったのです。なんだか少し勇気づけられるような本でした。

 

いい文章は

たった1人の読者に向けて

読者の心を打つ

行動を起こしたいと思わせる

 

文章だそうです。

 

つまり読者に当事者意識を持ってもらい行動につなげることが何より大切ということですね。

 

本書は、ここまで書かれた上で「本書の読者は"あなた"である」という一節で締めくくられています。

「かっこ良い締め方だな~」と思いながら最後の一節を読み終えました。

よし、私も書こう。

 

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